コウモリ駆除を自分でやる方法|追い出しから侵入口封鎖まで完全ガイド

コウモリ駆除を自分でやる方法
タクミ

夕方になると家の周りをコウモリが飛び回っている、壁の中からカサカサと音がする、ベランダや軒下に黒い小さなフンが大量に落ちている…コウモリの被害でお困りではありませんか?

結論から言うと、コウモリの駆除は正しい手順を踏めば自分でも対処可能です。

ただし、コウモリは鳥獣保護管理法で保護されており、殺傷や捕獲は法律で禁止されています。

自分でできるのは「追い出し→侵入口の完全封鎖→フンの清掃」の3段階に限られます。

私・守谷タクミがリフォーム業界で15年間、コウモリ被害の現場を数多く見てきた経験から、法律に触れない正しい駆除方法と再発を防ぐための具体策を解説します。

この記事では以下のことが分かります。


目次

コウモリ駆除の前に知っておくべき法律と注意点

コウモリ駆除の前に知っておくべき法律と注意点
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コウモリを自分で駆除しようとする前に、必ず知っておかなければならないのが法律の制約です。

ここだけは絶対に押さえてください。

鳥獣保護管理法による保護

日本に生息するコウモリはすべて「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」の保護対象です。

家屋に棲みつくアブラコウモリ(イエコウモリ)も例外ではありません。

この法律により、以下の行為が禁止されています。

  • 殺傷
    叩いて殺す、毒餌を使うなどの行為は違法
  • 捕獲
    素手や網で捕まえる行為も許可なしでは違法
  • 巣の破壊
    卵やヒナがいる状態で巣を除去するのも禁止

違反した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。

「虫みたいなものだから駆除しても問題ない」という認識は大きな誤りなので注意が必要です。

自分でできること・できないことの一覧

区分内容合法性
追い出し忌避剤・くん煙剤・光で追い出す○ 合法
侵入口封鎖金網・パテ・ネットで塞ぐ○ 合法
フン清掃堆積したフンの除去・消毒○ 合法
捕獲素手・網・粘着シートで捕まえる× 無許可は違法
殺傷毒餌・殺虫剤で殺す× 違法

作業できる時期の制限

コウモリの出産期(6〜7月)は、巣の中にまだ飛べない赤ちゃんコウモリがいる可能性があります。

この時期に追い出しをすると、親だけが出ていき赤ちゃんが巣の中で死んでしまう恐れも。

追い出し作業は4〜5月または8〜10月に行うのが適切な判断といえるでしょう。


コウモリの生態と侵入しやすい場所

コウモリの生態と侵入しやすい場所
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効果的に追い出すためには、まずコウモリの生態を理解しておくことが大切です。

敵を知ることが対策の第一歩になります。

アブラコウモリ(イエコウモリ)の基本情報

項目内容
体長4〜6cm(親指ほどの大きさ)
体重5〜10g
寿命3〜5年
活動時期4〜10月(11〜3月は冬眠)
活動時間日没前後〜夜間
食性昆虫食(蚊・蛾・甲虫など)
繁殖年1回、6〜7月に1〜3匹を出産
特徴帰巣本能が非常に強い

コウモリが侵入しやすい場所

コウモリは体が非常に小さく柔軟なため、わずか1〜2cmの隙間からでも侵入できます。

特に注意すべき場所は以下の通りです。

  • 瓦と瓦の隙間
    経年劣化でずれた瓦の間から侵入するケースが多い
  • 軒天と外壁の接合部
    隙間が生じやすく、コウモリの定番侵入ルート
  • 換気口・通気口のカバーの隙間
    カバーの劣化や破損で隙間ができる
  • シャッターボックスの内部
    暗くて狭い空間を好むコウモリにとって格好の住処
  • エアコンの配管貫通部
    施工時の隙間が埋められていないケースが非常に多い
  • 雨戸の戸袋
    普段使わない戸袋はコウモリの侵入に気づきにくい
  • 屋根と壁の間の隙間
    築年数が長い住宅ほど隙間が広がっている傾向がある

コウモリがいるサイン

以下の兆候がある場合、コウモリが棲みついている可能性が高いといえます。

  • 夕方に家の周囲を飛び回るコウモリを目撃した
  • 壁の中や天井裏からカサカサ・キーキーという音がする
  • 軒下・ベランダ・窓枠に5〜10mmの黒い細長いフンが集中的に落ちている
  • フンを崩すと昆虫の羽や殻が混じっている(ネズミのフンとの違い)

自分でできるコウモリの追い出し方法|4つのステップ

自分でできるコウモリの追い出し方法|4つのステップ
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ここからは、法律に触れない範囲で自分でコウモリを追い出す具体的な手順を解説します。

手順通りに進めれば、DIYでも十分に対処可能です。

STEP
侵入口の特定と全数把握

まず日没前後に家の外から観察し、コウモリが出入りする場所を特定します。

夕方の薄暗い時間帯に家の周囲を見回ると、コウモリが飛び出す瞬間を確認できるはずです。

侵入口は1箇所とは限りません。

私の経験では、平均して3〜5箇所の出入り口を持っているケースが多い印象です。

すべての侵入口を把握しないまま封鎖に進むと、別の隙間から出入りを続けるため効果が得られません。

STEP
忌避剤・くん煙剤で追い出し

侵入口をすべて把握できたら、コウモリがねぐらにいる日中に追い出し作業を行います。

効果的な追い出し方法
  • ハッカ油スプレー
    ハッカ油10〜20滴を水200mlに混ぜてスプレーボトルに入れ、侵入口付近に散布する。コウモリはハッカの匂いを嫌う性質がある
  • 害獣用くん煙剤
    ホームセンターで購入できる害獣用くん煙剤を屋根裏に焚く。煙が充満することでコウモリが逃げ出す
  • LEDストロボライト
    強い光の点滅はコウモリにとって強いストレスになる。侵入口付近に設置すると追い出し効果が期待できる
  • 超音波撃退器
    補助的な手段として有効だが、単体では効果が限定的。他の方法と併用するのが望ましい

重要な注意点:追い出し作業は必ず「侵入口の封鎖準備が完了してから」行ってください。

コウモリの帰巣本能は非常に強く、追い出してから封鎖までに時間が空くと、当日中に戻ってきてしまいます。

STEP
侵入口の完全封鎖

コウモリが出ていったことを確認したら、その日のうちにすべての侵入口を封鎖します。

スクロールできます
材料用途費用目安
ステンレス金網(3mmメッシュ以下)換気口・通気口のカバー500〜1,500円
シーリング材(コーキング)小さな隙間の充填300〜800円
パンチングメタル軒天の大きな開口部1,000〜3,000円
防鳥ネット広範囲の隙間500〜2,000円
変成シリコン外壁と屋根の接合部400〜1,000円

封鎖の際は以下のポイントを意識してください。

  • 1〜2cmの隙間でも必ず塞ぐ(コウモリは体を折りたたんで侵入する)
  • 金網は3mm以下のメッシュを選ぶ(それ以上では通り抜ける可能性がある)
  • ビスやタッカーでしっかり固定する(接着剤だけでは経年劣化で剥がれる)
  • 換気機能を損なわないよう、通気は確保しつつコウモリだけを防ぐ
STEP
経過観察(2週間)

封鎖後2週間は毎日、以下の項目をチェックしてください。

  • 夕方に家の周囲でコウモリが飛んでいないか
  • 封鎖した箇所が破損していないか
  • 新しいフンが落ちていないか
  • 壁の中や天井裏から音がしないか

2週間経過しても再発の兆候がなければ、追い出しと封鎖は成功と判断できます。

もし再発が見られる場合は、封鎖しきれていない隙間がある可能性が高いため、再度すべての隙間を点検してみてください。


コウモリの侵入口を塞ぐ方法と必要な道具

自分でできるコウモリの追い出し方法|4つのステップ
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侵入口の封鎖は、コウモリ駆除の成否を分ける最も重要な工程です。

場所ごとの具体的な封鎖方法をお伝えします。

場所別の封鎖方法

瓦の隙間

瓦と瓦の間にできた隙間には、変成シリコンのシーリング材を充填します。

硬化後も弾力性が残る変成シリコンを選ぶことで、瓦の熱膨張にも対応可能です。

換気口・通気口

既存のカバーの上から、ステンレス金網(3mmメッシュ以下)をビスで固定します。

通気性を保ちつつコウモリの侵入を防げるのがポイントです。

シャッターボックス

シャッターボックスの上部や側面の隙間に、防鳥ネットまたはパンチングメタルを取り付けます。

シャッターの動作に干渉しない位置に固定するよう注意してください。

エアコン配管の貫通部

配管と外壁の隙間にパテまたはシーリング材を充填します。

エアコン設置時に隙間が埋められていないケースが多く、コウモリの侵入経路として非常に多い場所です。

軒天の破損部

破損した軒天ボードを交換するか、パンチングメタルで覆います。

高所作業になるため、2階以上の軒天は安全面を考慮して業者への依頼も検討してみてください。

DIYで必要な道具一覧

道具用途費用目安
ステンレス金網侵入口の封鎖500〜1,500円
コーキングガン+シーリング材隙間の充填1,000〜2,000円
タッカー(建築用ホチキス)金網の固定1,500〜3,000円
脚立(2〜3m)高所作業3,000〜8,000円
ヘッドライト暗所の点検1,000〜2,000円
防塵マスク・ゴーグルフン清掃時の防護500〜1,500円
合計目安8,000〜18,000円

コウモリのフン清掃と健康被害のリスク

コウモリのフン清掃と健康被害のリスク
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コウモリを追い出した後、侵入口を封鎖しただけでは不十分です。

残されたフンの清掃と消毒まで行って初めて駆除は完了となります。

コウモリのフンによる健康被害

コウモリのフンには以下の健康リスクがあります。

特にお子さんや高齢の方がいるご家庭では、早急な対応が求められます。

ヒストプラズマ症

フンに含まれるカビ(ヒストプラズマ菌)の胞子を吸い込むことで発症する呼吸器感染症です。

発熱・咳・倦怠感などインフルエンザに似た症状が現れる場合があります。(日本国内では発症例は稀)

クリプトコッカス症

フンに含まれるクリプトコッカス菌を吸い込むことで発症するリスクがあります。

免疫力が低下している方は髄膜炎を引き起こす可能性もあり、軽視できない感染症です。

ダニ・ノミの二次被害

コウモリに寄生するダニやノミが家屋内に広がり、アレルギーや皮膚炎の原因になることがあります。

コウモリがいなくなった後もダニが残るケースが少なくないため、消毒は必須と考えてください。

フン清掃の正しい手順

STEP
防護装備を着用する

防塵マスク(N95推奨)、ゴーグル、ゴム手袋、長袖・長ズボンを必ず着用してください。

乾燥したフンの粉塵を吸い込むのが最も危険な行為です。

STEP
フンを湿らせる

乾燥したフンを直接掃除すると粉塵が舞い上がります。

消毒用エタノールまたは次亜塩素酸ナトリウム水溶液をスプレーし、十分に湿らせてから作業を始めてください。

STEP
フンを回収する

ほうきとちり取り、または使い捨て雑巾で集めます。

掃除機はフィルターを通じて胞子が拡散する恐れがあるため、使用は避けるようにしてください。

STEP
消毒する

フンがあった場所を次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濃度0.1%)で拭き取り消毒します。

広範囲にわたる場合は、スプレーボトルで全体に噴霧すると効率的に作業を進められます。

STEP
断熱材の確認

屋根裏の断熱材にフンが染み込んでいる場合は、その部分の断熱材を交換する必要があります。

断熱材の交換は自力での対応が難しいため、業者への相談を検討してみてください。


自分でできない場合|業者の費用相場と依頼の判断基準

自分でできない場合|業者の費用相場と依頼の判断基準
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自力での対処が難しいと感じたら、無理せず専門業者に依頼するのが賢明な判断です。

費用相場と依頼すべきケースの目安をお伝えします。

業者に依頼すべきケース

  • 侵入口が2階以上の高所にあり、脚立での作業が危険なとき
  • コウモリの数が多い(10匹以上の群れ)場合
  • フンが大量に堆積しており、断熱材の交換が必要なケース
  • 侵入口が多すぎて自分では全箇所を把握しきれない場合
  • 追い出しと封鎖を試みたが再発してしまった場合

作業内容別の費用目安

スクロールできます
作業内容費用相場内容
現地調査・見積もり無料〜5,000円被害状況の確認・侵入口特定
追い出し1〜3万円忌避剤・くん煙剤による追い出し
侵入口封鎖2〜5万円金網・パテ・コーキングで封鎖
フン清掃・消毒1〜3万円フン除去・除菌・消臭
合計相場3〜10万円被害規模により変動

業者選びの5つのポイント

私が30社以上取材した経験から、以下の点を必ず確認してください。

  1. 現地調査と見積もりが無料か
    電話だけで金額確定する業者は信頼性に欠ける
  2. 再発保証があるか
    1〜5年の書面保証を確認するのが必須
  3. 料金の内訳が明確か
    「一式○万円」ではなく作業ごとの内訳を提示する業者を選ぶ
  4. 自社施工か下請けか
    自社施工なら中間マージンがなく費用も品質も安定する
  5. 最低3社から相見積もり
    同じ被害でも業者によって2〜5万円の差が出ることは珍しくない

コウモリ駆除を自分でやる場合のよくある質問

コウモリ駆除を自分でやる場合のよくある質問
コウモリを自分で捕まえてもいいですか?

原則として違法です。

コウモリは鳥獣保護管理法の保護対象であり、捕獲には都道府県知事の許可が必要になります。

自分でできるのは追い出しと侵入口封鎖まで。

捕獲が必要な場合は許可を持つ専門業者に依頼してください。

忌避剤だけでコウモリを追い出せますか?

一時的には追い出せますが、忌避剤だけでは根本解決にはなりません。

コウモリの帰巣本能は非常に強く、忌避剤の効果が薄れればすぐに戻ってきます。

「追い出し+侵入口の完全封鎖」をセットで行うことが必須です。

コウモリのフンとネズミのフンの見分け方は?

コウモリのフンは5〜10mmの細長い形で、崩すと昆虫の羽や殻が混じっているのが特徴です。

ネズミのフンはやや丸みがあり、黒くて硬い粒状をしています。

フンの中身に昆虫の残骸が含まれていれば、コウモリと判断して問題ないでしょう。

冬にコウモリ駆除をしてもいいですか?

コウモリは11〜3月に冬眠するため、この時期の追い出し作業は効果が期待できません。

冬眠中のコウモリを壁の中に閉じ込めてしまうリスクもあります。

追い出しは活動期の4〜5月または8〜10月に行い、出産期の6〜7月は避けるのが鉄則です。

コウモリ駆除に火災保険は使えますか?

火災保険の「建物損害特約」でコウモリによる天井や断熱材の被害が補償対象になるケースもあります。

ただし駆除費用そのものは対象外の場合がほとんどです。

加入中の保険会社に一度確認してみる価値は十分にあるでしょう。


まとめ:コウモリ駆除は「追い出し+完全封鎖」が成功のカギ

コウモリ駆除は「追い出し+完全封鎖」が成功のカギ
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コウモリ被害は正しい手順で対処すれば必ず解決できるものです。

記事のポイントを振り返りましょう。

気になるセクションをもう一度読み返したい方は、以下のリンクから該当箇所にジャンプできます。

コウモリは鳥獣保護管理法で保護されており、殺傷や捕獲は法律で禁じられています。

自分でできるのは「追い出し→侵入口の完全封鎖→フンの清掃」までであり、この3段階を確実に行えばDIYでも解決は十分に可能です。

本記事のポイントを改めて整理します。

  • コウモリの殺傷・捕獲は違法。追い出しと侵入口封鎖が合法な駆除方法
  • 追い出しの適切な時期は4〜5月または8〜10月。出産期(6〜7月)は避ける
  • 追い出したらその日のうちに侵入口を完全封鎖する。封鎖が甘いと100%再発する
  • 1〜2cmの隙間でも侵入可能。3mmメッシュ以下の金網で確実に塞ぐ
  • フン清掃は必ず防護装備を着用し、粉塵を吸い込まないよう湿らせてから行う
  • 高所作業やフンの大量堆積など自力対処が難しい場合は業者に依頼(費用相場3〜10万円)

私がリフォーム現場で15年間見てきた限り、コウモリ被害は正しい手順で対処すれば必ず解決できるものです。

まずはこの記事の手順に沿って侵入口の特定から始めてみてください。

自力での対応が難しいと感じたら、複数の業者から無料見積もりを取るところから動き出すことをおすすめします。

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