タクミ「庭にアライグマが出るので捕獲器を仕掛けたい」
「自分で捕まえても法律的に大丈夫?申請の流れもわからない」と悩んでいませんか。
この記事では、アライグマの捕獲許可申請を「法令の理解」「申請手順」「必要書類と捕獲後の処理」の3軸で解説します。
申請で後悔する最大の原因は、特定外来生物法と鳥獣保護管理法の二重規制を理解しないまま自力で罠を仕掛けて違法捕獲となり、特定外来生物法違反で3年以下の懲役または300万円以下の罰金を科されてしまうことです。
結論を先に伝えると、アライグマは特定外来生物・鳥獣保護管理法の両方で個人捕獲が原則禁止です。
| 観点 | 押さえるべき対策 | やってはいけないこと |
|---|---|---|
| 法令の理解 | 外来生物法と鳥獣保護管理法の二重規制を把握 | 自力で罠を仕掛けて違法捕獲 |
| 申請手順 | 市町村窓口へ相談・防除計画下なら無料貸出 | 都道府県へいきなり個人申請 |
| 捕獲後の処理 | 産業廃棄物処理法に基づく適正処分・自治体回収を依頼 | 自宅で殺処分・遺体放置や私有地埋設 |
読み終えたあとには、法令を守りつつ、自治体の防除実施計画を最大限活用してアライグマ被害を解決できる状態になり、迷いを残さず判断できるはずです。
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どの業者も現地調査・見積もりは無料なので、まずは気軽に相談してみてください。
守谷タクミ(獣害対策アドバイザー)
- 住宅リフォーム業界で15年勤務
- 20社の害獣駆除業者を調査・比較
- 害獣被害の修繕現場で蓄積した実体験をもとに情報発信
※当サイトの情報は環境省「鳥獣の保護及び管理に関する法律」、厚生労働省「動物由来感染症」、公益社団法人 日本ペストコントロール協会等の公的機関・専門団体の情報を、コンテンツ制作ポリシー、ランキングに関する根拠をもとに解説しています。
アライグマ捕獲は法律で原則禁止|外来生物法と鳥獣保護管理法





アライグマは「特定外来生物」と「鳥獣」のダブル規制対象です。
個人で罠を仕掛ける前に、まず2つの法律を押さえておきましょう。
アライグマの捕獲は、無許可で行えば違法行為となります。
ハクビシンやイタチと同じ感覚で罠を仕掛けると、後で「知らなかった」では済まされない事態になりかねません。
特定外来生物法による規制
アライグマは2005年に施行された「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(通称:外来生物法)により、特定外来生物に指定されています。
環境省の特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律によれば、原則として個人での捕獲・飼育・運搬・輸入・譲渡はすべて禁止です。
違反した場合の罰則は厳しく、無許可で捕獲・飼養・運搬した個人には3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人は最大5千万円以下の罰金が科される可能性があります(特定外来生物法第32条)。
業として輸入・放出・販売を行った場合は、法人罰金が最大1億円以下まで引き上げられます。
「庭に出てきたから自宅の檻で捕まえた」というだけでも飼養違反となり得る点には注意が必要です。
鳥獣保護管理法による規制
アライグマは野生鳥獣でもあるため、環境省「鳥獣の保護及び管理に関する法律」(鳥獣保護管理法)の規制も同時に受けます。
つまり外来生物法と鳥獣保護管理法の二重規制がかかっている特殊な動物だと理解しておきましょう。
鳥獣保護管理法では、捕獲・狩猟を行うには都道府県知事の有害鳥獣捕獲許可または狩猟免許(わな猟免許など)が必要になります。
違反した場合は、こちらも1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
罰則を回避する3つの選択肢
合法的にアライグマを捕獲する道は、大きく3つに分かれます。
- 市町村の防除実施計画下で防除従事者になる
外来生物法・鳥獣保護管理法の両方の許可が不要となる最短ルート - 都道府県知事へ有害鳥獣捕獲許可を個人申請する
計画がない地域や急ぎの場合の選択肢 - 専門業者へ依頼する
許可の取得・捕獲・処分まで一任できる



多くの自治体で防除実施計画が運用されているため、まずは市役所の窓口に相談するのが最短です。
勝手に罠を買いに走る前に、必ず役所へ電話してください。
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捕獲許可が必要なケース・不要なケース





「許可が必要」「不要」の境目は、お住まいの市町村が防除実施計画を持っているかどうかで決まります。
状況別に整理しておきましょう。
アライグマの捕獲許可は、「誰が」「どこで」「何のために」捕獲するかによって、必要な手続きが変わります。
大きく2つのパターンに分けて整理しましょう。
許可不要|防除実施計画下の防除従事者
環境大臣の確認・認定を受けた防除実施計画を持つ市町村では、計画に基づく捕獲は外来生物法・鳥獣保護管理法ともに許可が不要です。
住民が「防除従事者」として市町村に登録すれば、無料で箱わな(捕獲器)を貸し出してもらえる仕組みが多くの自治体で運用されています。
関東圏では、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・群馬県・栃木県のすべてが県全域または主要市町村単位で防除計画を運用中です。
具体的な運用は次のとおり。
- 市町村の環境課・農政課で防除従事者登録を申請する
- 必要書類は身分証明書・捕獲場所の地図・誓約書など
- 捕獲器(箱わな)は無料貸出または有償で支給
- 捕獲後の処分(殺処分・運搬)は自治体が回収するケースが多い
許可必要|防除計画外は都道府県知事の許可
防除実施計画を持たない市町村に住んでいる場合や、計画があっても対象外のエリアの場合は、都道府県知事の有害鳥獣捕獲許可を個人で申請する必要があります。
市町村経由で進めるのが一般的で、申請から許可までには通常1〜4週間程度かかります。
許可申請には、被害状況の写真・現地の地図・捕獲方法の説明・処分方法の計画書が必要となるケースが多いものです。
なお狩猟期間(一般に11月15日〜2月15日)には、わな猟免許保持者であれば、許可なしでも狩猟登録による捕獲が可能となります。
関東主要自治体の制度パターン
| 自治体タイプ | 制度 | 住民の立ち位置 |
|---|---|---|
| 23区・政令市の多く | 市区独自の防除実施計画あり | 防除従事者登録で無料貸出を利用 |
| 県全域型(埼玉・千葉・神奈川など) | 県防除計画+市町村実施 | 市町村に登録申請 |
| 計画外の市町村 | 都道府県知事の有害鳥獣捕獲許可 | 個人申請が必要 |
| 農業被害が深刻な地域 | 鳥獣被害防止計画+捕獲報奨金 | 農業者は防除従事者登録が容易 |
捕獲許可申請の5ステップ手順





申請の流れは、市町村→都道府県の順で進むのが基本です。
5つのステップに分けて解説しますので、上から順に進めてください。
申請を初めて行う方でも迷わないよう、5つのステップに分けて手順を整理しました。
状況に応じて、防除従事者登録ルート(許可不要)と個人申請ルート(許可必要)を読み分けてください。
まずは住んでいる市町村の環境課または農政課に電話します。
「アライグマ被害があり、捕獲を検討している」と伝えると、防除実施計画の有無や、登録すべき制度を案内してもらえます。
計画がある場合は、ここで防除従事者登録の流れを聞きましょう。
身分証明書・捕獲場所の地図・被害状況の写真・誓約書(自治体所定様式)などを揃えます。
個人申請ルートの場合は、被害状況報告書・捕獲方法の説明書・処分方法計画書が追加で必要になることが多いものです。
書類は自治体の公式サイトからダウンロードできるケースが大半です。
環境課または農政課の窓口に書類を提出します。
防除従事者登録は即日〜1週間で受理されることが多く、有害鳥獣捕獲許可の場合は市町村経由で都道府県へ進達されたあと1〜4週間で許可証が発行されます。
登録後には、簡単な講習会を受講するよう求められるケースもあります。
多くの自治体では、登録した防除従事者に箱わなを無料貸出しています。
設置場所は屋根裏・床下・庭の通路など、アライグマの通り道(フィールドサイン)となるエリアです。
設置時は誤捕獲を避けるため、ペットや野良猫が近づかない場所を選びましょう。
アライグマがかかったら、まず市町村窓口に電話で連絡します。
多くの自治体では、職員または委託業者が回収に来てくれる仕組みです。
捕獲報告書の提出が義務付けられているため、捕獲日時・場所・性別・サイズなどを記録しておきましょう。



「途中の手順がよく分からない」と感じたら、遠慮なく市町村窓口に電話で確認してください。
申請は無料で、相談だけでも何度でも受け付けてくれます。
申請時に必要な書類一覧





必要書類は自治体ごとに微妙に異なります。
ここでは関東主要自治体で共通する書類を整理します。
申請書類は、防除従事者登録ルートと個人申請ルートで内容が変わります。
共通項目と追加項目を分けて確認していきましょう。
防除従事者登録の必要書類
- 申請書(自治体所定様式)
市町村公式サイトからダウンロード - 本人確認書類
運転免許証・マイナンバーカード等の写し - 捕獲予定地の地図
住宅地図に設置場所をマーキング - 誓約書
適正な捕獲・処分に関する誓約 - 講習会受講記録
受講後に発行される修了証(必要な自治体のみ)
有害鳥獣捕獲許可(個人申請)の追加書類
- 被害状況報告書
具体的な被害内容・期間・金額の記載 - 被害写真
食害された農作物・破損部分の写真 - 捕獲方法の説明書
使用する箱わなの種類・設置位置・誘引餌の指定 - 処分方法の計画書
殺処分の方法・処理事業者の名称 - 所有者の同意書
賃貸・借地で捕獲する場合は必須
書類入手・作成のコツ
書類は自治体公式サイトからPDFでダウンロードできるケースが大半です。
記入に迷ったら、市町村窓口に電話で確認するのが最も確実な方法となります。
農業者が申請する場合は、農協(JA)が代行サポートを行うエリアもあります。
提出時は、原本コピーを必ず手元に残してください。
また、被害写真は撮影日時のメタデータが残るスマートフォンで撮影し、複数アングルから記録すると審査がスムーズです。
捕獲後の処理|殺処分・産業廃棄物処理法





「捕獲したアライグマをどう処分するか」も法律で決まっています。
感染症対策と廃棄物処理法を踏まえて解説します。
アライグマを捕獲したあとの処理は、防除実施計画下では市町村または委託業者が担当するケースがほとんどです。
個人申請ルートの場合でも、市町村窓口に連絡すれば回収・処分のサポートを受けられる自治体が多いものです。
殺処分の方法と動物福祉
外来生物法のもとでは、捕獲したアライグマを生きたまま運搬・飼育することが禁止されています。
そのため、原則として現地で殺処分するか、捕獲場所から最短距離で処分施設へ運搬する必要があるのです。
殺処分の方法は、動物福祉(アニマルウェルフェア)の観点から、二酸化炭素ガスによる安楽殺が標準とされています。
一般家庭で殺処分を行うことは事実上困難なため、自治体や認定処分業者に委託するのが現実的な選択肢です。
産業廃棄物処理法に基づく適正処分
処分後の遺体は、産業廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)に基づき、認可を受けた処分業者によって焼却処分されるのが基本です。
「自宅の庭に埋める」「山に放置する」といった行為は、不法投棄にあたり懲役5年以下または1,000万円以下の罰金が科される重い違反となります。
感染症対策と防護装備
アライグマ回虫(Baylisascaris procyonis)は北米原産の野生アライグマでは高率で寄生する人獣共通寄生虫として知られており、卵を吸い込むと重篤な脳症や眼症を引き起こす可能性があります。
ただし、環境省や国立感染症研究所の調査では、日本国内の野生アライグマからは現時点で寄生例の報告はありません(過去に輸入個体での確認事例はあり)。
国内で問題となるのは厚生労働省「動物由来感染症」のサルモネラ症・レプトスピラ症などで、捕獲器の設置・回収・清掃時には防護装備を必ず着用しましょう。
- N95マスク(粒子状物質吸入防止)
- タイベックスーツ(全身防護服)
- 使い捨てゴム手袋・ゴーグル
- 次亜塩素酸ナトリウム(捕獲器・地面の消毒)
自分で捕獲が難しい場合の選択肢





「申請は面倒」「殺処分まで自分でやるのは無理」という方も多いはず。
その場合は専門業者に依頼するのが現実的な選択です。
申請手続きや感染症リスクを考えると、住宅街での個人捕獲は決して簡単ではありません。
状況に応じて、専門業者・自治体・防除従事者制度の3つを使い分けるのが現実的です。
専門業者へ依頼するメリット
害獣駆除業者の多くは、有害鳥獣捕獲許可を持つ防除作業監督者やペストコントロールオペレーター(PCO)が在籍しており、捕獲許可の代行申請から殺処分・侵入口封鎖までワンストップで対応してくれます。
業界統一基準のIPM(総合的有害生物管理)に沿って施工する公益社団法人 日本ペストコントロール協会の会員業者を選ぶと安心感が高まります。
費用相場は10〜35万円で、内訳は調査費・捕獲費・侵入口封鎖費・清掃消毒費が中心です。
侵入口は5mm目のステンレス製パンチングメタルや防鼠パテ・シリコンシーラントで物理的に封鎖し、再発防止まで含めるのが標準仕様となります。
自治体の捕獲器無料貸出を利用
農業被害が深刻な市町村や、防除実施計画下の自治体では、捕獲器の無料貸出制度を運用しているケースが多くあります。
業者依頼ほどの費用がかからず、防除従事者登録さえすれば住民が直接捕獲できる仕組みです。
農作物被害については、農林水産省「鳥獣被害対策」のページで全国の補助金や捕獲器貸出制度がまとめられています。
農業者の場合は、市町村の鳥獣被害防止計画と連動して捕獲報奨金を受け取れる地域もあります。
悪徳業者を避ける注意点
「特定外来生物だから100万円以上の駆除費が必要」「補助金で全額無料」といった誇大表示で訪問営業する業者には注意が必要です。
強引な訪問営業や即決契約・追加請求のトラブルが発生した場合は、国民生活センターや消費者庁の特定商取引法窓口へ相談しましょう。
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| 街角害獣駆除相談所 | 業者紹介型でスピード対応を訴求 | 要確認 | 要確認 |
関東主要自治体の防除実施状況





関東7都県の防除実施計画と捕獲器貸出の有無を一覧表にまとめました。
お住まいの自治体の方針を一目で確認できます。
関東圏の主要自治体では、ほぼすべての都県でアライグマの防除実施計画が運用されています。
運用方式や住民の関わり方には違いがあるため、エリア別の傾向を整理しておきましょう。
| 都県 | 防除実施計画 | 住民利用の特徴 |
|---|---|---|
| 東京都 | 23区・多摩地区で市区独自計画あり | 世田谷区・練馬区などで捕獲器無料貸出 |
| 神奈川県 | 県全域で防除実施計画あり | 横浜市・川崎市・相模原市が主な窓口 |
| 埼玉県 | 県・市町村連携で県全域カバー | 捕獲数全国上位・無料捕獲事業も多数 |
| 千葉県 | 県防除計画+市町村実施 | 船橋市・成田市等でアライグマ捕獲器貸出 |
| 茨城県 | 市町村単位の防除計画 | つくば市等で捕獲器貸出 |
| 群馬県 | 市町村単位の防除計画 | 前橋市・高崎市の防除実施計画 |
| 栃木県 | 市町村単位の防除計画 | 宇都宮市・小山市で防除事業を運用 |
具体的な対応内容は、市町村ごとに細かな違いがあります。
お住まいのエリアの最新情報は、必ず各自治体の公式サイトまたは窓口で確認してください。
【FAQ】アライグマ捕獲許可でよくある質問


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まとめ:法令を守って自治体制度を最大限活用しよう


アライグマの捕獲許可申請について、外来生物法・鳥獣保護管理法の二重規制と、防除実施計画の活用方法を解説してきました。
本記事のポイントを最後に整理します。
- アライグマは特定外来生物・鳥獣保護管理法の二重規制。無許可捕獲・飼養は特定外来生物法違反で3年以下の懲役または300万円以下の罰金
- 市町村の防除実施計画下では、防除従事者登録すれば許可不要・捕獲器無料貸出が利用可能
- 計画外なら都道府県知事の有害鳥獣捕獲許可を市町村経由で個人申請(1〜4週間で許可発行)
- 捕獲後は産業廃棄物処理法に基づき自治体・認定業者へ引き渡し。山への放出は3年以下の懲役または300万円以下の罰金
- アライグマ回虫・サルモネラ症・レプトスピラ症のリスクに備え、N95マスク・タイベックスーツ・次亜塩素酸ナトリウム消毒が標準装備(狂犬病は国内では事実上感染リスクなし)
- 自力対応が難しいときは、防除作業監督者・PCO在籍の専門業者へ相談(費用相場10〜35万円)
「自分で罠を仕掛けたら違法だった」という事態は、知識さえあれば必ず避けられます。
リフォーム業界15年・20社の害獣駆除業者を調査してきた経験から断言しますが、市町村窓口に電話一本すれば、無料貸出から処分回収までの全体像が必ず見えてきます。



まずはお住まいの市町村の環境課または農政課に電話してみてください。
一歩ずつ進めれば、必ず解決できます。
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